だいじょうぶ3組
乙武洋匡(おとたけひろただ)さんの自伝をベースにした映画。
5年3組の担任になった乙武さん。映画では一年間だけという限定ですが、実際は2007年4月から2010年3月末までの3年間、東京都杉並区の小学校に勤務されたそうです。
小学校5年生前後というのは、むずかしい年頃です。
おとなとこどもの端境期(はざかいき)。乙武さんを目の前にしたら、おとなでさえもとまどいをおぼえます。逆に、おとなだからこそかしら。経験の浅いこどもたちにとっては、かえって受け入れやすいのかしら。
誤解してほしくないのだけど、わたしは、身障者=聖だとはおもっていません。身障者・障碍者のかたたちが天使だとはおもっていません。むしろ、わたしたちとおなじだとおもっています。乙武さんは、手足がわたしたちとはちがうけど、おなじ人間だとおもっています。おなじようなことに悩んだり迷ったりするふつうの人だとおもっています。まあ、ふつうのひと以上にできないことが多いため、悩み事ははるかに多いとおもいますが、精神的にはわたしたちとおなじはずです。ことさら彼が聖なる存在だとはおもっていません。おんなじ人間です。
世の中にはこういうふうに考えない人々もいることを知っています。身障者は清らかなこころの持ち主だ、だとか、障碍者は天使なのだとか。そうかもしれません。でも、生きているかぎり、わたしたちは天使にはなりえません。生きていることは物理的に生命活動をおこなわないと維持できませんから。
話がそれましたが、この映画もよかったです。☆5あげていいかな。おとなもたくさん考えさせられる映画です。
- 作者: 乙武洋匡
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/09/03
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