夜叉
健さんの映画をまた見ました。
今夜見たのは「夜叉」。
昭和60年度(1985年)作品です。いまからちょうど30年前の作品なんですね。
監督は降旗康男さん。共演者は田中裕子さん、いしだあゆみさん、ビートたけしさん、田中邦衛さん、小林稔侍さん、大滝秀治さん。もう、健さん映画ではすっかりおなじみの面々です。「鉄道員」で共演してた小林稔侍さん。健さんの遺作となった「あなたへ」でも共演していた田中裕子さんや大滝秀治さん、それからビートたけしさん。監督も降旗康男さんですし。原点になっている作品でしょうか。
健さんは昭和6年生まれなので、昭和60年当時54歳です。まさに男盛りです。
大阪・ミナミで凄腕のヤクザだった過去を持つ健さん。夜叉の修治と聞けばだれもが震え上がる存在でした。そんな彼が素性を隠して日本海に面したちいさな漁港で漁師として暮らしています。若狭にある美浜町のようです。それも日向という漁師町のようです。健さんがビートたけしさんを助けるために大阪に向かうとき、雪の中で美浜駅行きのバスを待っていたバス停が「日向」でした。
おどろきました。なぜ、ここが「日向」なのでしょうか。日本海に面していますから、太陽が昇る方角ではないはずです。宮崎県の日向とどのような接点があるのでしょうか。
神功皇后は北陸から九州に向かったとか。確かこれは日本書紀に書かれていたような… 関裕二さんの説によりますと、彼女が九州にあった邪馬台国の卑弥呼をやっつけたのだけど、そのあと近畿のヤマトに裏切られ、ほうほうの体で南九州の笠沙の岬に逃げ落ちたのだと。ヤマトは彼らの恨みをおそれ、祭祀王としてその子孫である神武天皇をヤマトに迎え入れたのだそうです。
健さんの映画とは関係ない話になってしまいましたが、若狭の日向、ちょっち訪れてみたい場所になりました。
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健さんの映画、平行してちょこちょこと見ています。
いま途中まで見ているのが「君よ憤怒の河を渉れ」です。
このあと予定しているのが「駅」と「居酒屋兆治」。なんとなく「夜叉」に似ているかもしれないとおもっています… だって出演者がみんな同じメンバーなんだもの。それに舞台も雪国とか居酒屋で似ているし… 健さんには雪が似合うのかしら。そういえば、健さんが南国の島でアロハシャツを着てくつろいでいるシーンはしっくりきません。ご本人にとってはありなのかなとおもいますが、観客はやはり日本海の冬の雪景色を求めてしまいますね。