お前は、オレになれる

俳優の香川照之さんが松田優作さんの最後の日々をたどる番組を見ました。
香川さんは、優作さんが亡くなる３ヶ月前にドラマ「華麗なる追跡」で初共演したそうです。そのとき優作さんにいわれたことばが

お前はオレとタイプはちがうけど
オレになれるから

だったそうです。当時、香川さんは20代前半で俳優になりたて。そんな香川さんもいまでは押しも押されもしない実力派名優。歌舞伎役者を父に持つ血筋の良さはあるものの、両親の離婚によりつねに傍流であった出自をかかえ、鬱屈した幼少期をすごしてきたそうです。いまの大活躍ぶりからは想像もつきませんが、目立たない存在だったといいます。優作さんもおなじ。高校時代も、背は高かったけど目立つタイプではなかったそうです。おふたりに共通していたのは、父親が不在だったということ。
わたし、香川照之さんのことはとくにすきじゃなかったけど、ちょっとこの番組を見て好感度アップしました。香川さんをはじめ、優作さんに愛された男たちが何人か登場しますが、あの優作さんに好かれたってことは当人にとっても一生の宝になるなぁとおもいました。男のひとの友情っていいですね。また優作さんって、友人に対してさりげなく、すごい感謝の情をしめすことができたひとだったのですね。だからいまでも、みんな優作さんのことがすきなんでしょうね。亡くなってから21年もたつのに、熱く語れるのでしょう。
今回、香川さんは優作さんの生家も訪ねていらっしゃいます。下関のご実家。優作さんのすぐ上のお兄さんとお話されています。あいだに下関の街並みが映し出されているので、まだ見たことがない下関のようすがちょっぴりだけどわかりました。海に囲まれたきれいな街だな〜とおもいました。

一番影響を受けたのは
環境なんだ
うちの環境そのもの
遊郭に育ったからね

ただ、優作さんが生まれ育ったのはそんな美しさとは縁遠い、ダークサイドな町並みでした。これは「はるか、ノスタルジィ」と似てる。

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