神隠しの村

神隠しの村―遠野物語異聞

神隠しの村―遠野物語異聞

ご他聞に漏れずわたしも遠野物語だいすきです。
柳田国男先生ラブなミーハーなわたしなので、この作品は最後の一歩手前まで♪気分で楽しく読み進められました。
次々と謎を合理的に解決していくお姿がかっこよかったのです。

ところが、この作品には2重3重4重と、トリックの網がかぶせられていました。
最後まで読むと、やられたーって感じ。まんまと作者の罠にはまってしまいました。それはそれで心地よいんだけど、最後の最後まで読み終えると、知られざる(知ることをあえて拒否していたのかも)東北の実態が垣間見えて、遠野物語の奥の深さを知らされます。民話に隠されオブラートで包まれた、山深い東北地方の村の実態が、真実はそんなものじゃないんだと圧倒的な強さでもって、最後の最後に読者におそいかかります。
遠野物語が大好きな人向けかしら。遠野物語、なにそれ?という人には最初から向いていないと思います。
平成の世の中になって久しくたつけど、いまでも遠野はこの本に書かれているような感じでしょうか。この作品で重要な場所として描かれている早池峰神社に行って、わたしの目で確認してみたい。