岬馬を見てきました
今回の旅は宮崎県串間市にある都井岬で、自然のままに放牧されている天然記念物「岬馬」を見に行ってきました。
過去何度か日南を旅したときに気になってしょうがなかった場所です。スケジュールの都合がつかず、見送ってきたのですが、今回は思いきって野生馬だけを見に行くことにしました。
いざ、野生馬
翌朝、チェックアウトしてから都井岬を目指します。ホテルからは30キロ弱の道のりです。
駒止の門というゲートで野生馬の保護育成協力金400円を支払います。ここから先が馬の楽園です。
すぐに馬だらけなのかと期待していたのですが、案外と見つかりません。ただ、道の脇でぼーっと寝ている馬がいました。車が近づいてもまったく意に介しません。ニンゲンや自動車に対する警戒心は皆無なので、道路の真ん中に突っ立っていて、車にはねられてしまう馬もいるのですって。なぜ馬は近づいてくる車を認識しないのかというと、車は向かってくるときにフォルムがほぼ一定ですよね。馬はフォルムが変わらないものに対しては反応できません。同じ形のまま近づいてくる物体は、近づいてきているとは認識できないそうです。馬はあれは動いていないとおもっている。だから逃げもしない。天敵のオオカミが向かってくる場合は、真一文字に走ってくるわけじゃありませんから、見え方が微妙に変化します。それで馬はオオカミを認識できます。「うわっオオカミ来たっ」と逃げられるわけです。
動かないものは見えない馬。むかし、映画「ジュラシックパーク」で、動かなければ恐竜は見えないというシーンがありました。そういうことなのかもしれません。
冬を乗り越えてきたけれど、食べるものが少なかった馬たちは痩せていました。よくがんばってきたね、とねぎらいの言葉をかけてあげました。基本的に人の手をかけない方針なのですが、真冬の最中には最低限のエサは与えているそうです。野生馬なので、ほんとうに最低限生き延びられるだけの手助けはしているのですって。ソテツはふさふさと生い茂っていましたが、馬はソテツを食べません。おいしくないのでしょうね。
電話ボックスの上であたりを睥睨している馬がいました。