なのはなテレビ

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天気の子を見てきた

テラスモール松戸ができてから、歩いて行ける範囲に映画館ができたことがいちばんうれしい。
20年~30年前までは松戸にも映画館がいくつかありましたが、いつのまにかすべてなくなってしまいました。
しかたがないので、お隣の柏や流山までクルマで見に行っていました。
以前は柏の駅前にもいくつかの映画館がありましたが、いまは高島屋のステーションモールにある「キネマ旬報シアター」くらいでしょうか。いつのまにか、こういう名前に変わっておりました。
こちらはまだ営業中ですが、さすがにシネコンと比較すると、設備的に古い。ただ、マイナーな作品をかけてくださるのでこのまま残って欲しいです。
150席前後のちいさなシアターが3スクリーンあります。

テラスモール松戸のシネコンは、最新設計なので、スクリーン数は11くらいあるし、最新のIMAXやら4DXが揃っています。
座席数も350席前後のスクリーンや、ミニシアター並も揃っているの、バリエーションが豊富です。
しかもデジタル映写。むかしのデジタル映写というか、数十年前に見たフィルムを使わない映画館は暗くてよく見えませんでした。覚えていますか?
でも、最新のデジタル映写システムは、さすがにそんなことはありません。細部までくっきりと明るく映写されています。
なによりも、うちから歩いていけるのがいい。このまま、つぶれずに、残って欲しいです。

お正月休みに見てきたのが、新海誠監督作品の「天気の子」。
レイトショーだったせいか、観客数は12,3人ってところでした。

作品の内容は、可もなく不可もなし、といったかんじ。
わたくしが大好きな東京がとても美しく描かれています。細かい部分の描写は新海誠監督ならではです。
ただ、それだけだったのが残念。
ほしのこえ」のときのような、わくわく感がありませんでした。前作の「君の名は。」のような感動もあまり持てませんでした。
主人公の男の子が異性に対して感じる衝動を笑いに変えるシーンが随所に見られ、これは「君の名は。」の踏襲。
監督がしたかったのか、プロデューサーの要望によるものかわかりませんが、笑いをとる要素は本来この監督の作品には必要ありません。
雲のむこう、約束の場所」や「秒速5センチメートル」、「言の葉の庭」のような作風だと良かったとおもいます。
無理に笑いをとりに行く必要はありません。大衆に迎合してほしくない。

モチーフはとても良かっただけに、もっと掘り下げてほしかった。
人ごときが天気を左右できるわけがない。地球が誕生して以来数十億年ものあいだ、天気は人なんか関係なく、晴れたり曇ったり雨を降らせたりしてきました。一方、人が天気を気にして記録に残してきたのは、たかだか千年くらい前からです。よっぽどのことがあったとき、たとえば日蝕などがあれば、数千前からの記録が残っている場合もあるでしょう。神話や伝説のたぐいで。天照大神が洞窟に隠れた神話とか。
だから空の上にはわたしたちが知らない未知が広がっている、という発想は共感できます。わたしたちが知らない生命体がいても不思議ではありません。
それを神と呼ぶかどうかは、また別の話です。

いま、地球温暖化が危惧されていますが、縄文時代の地球は年間平均温度が高く、海はいまよりもずっと内陸まで広がっていました。
つい、1万年くらい前の話です。
地球は暖かい時代があったり、寒い時代があったりを繰り返してきました。
わたくしたちの命はせいぜい、100年たらず。それに対して、地球の歴史は数十億年です。地球の人生をかりに十億年としたら、わたしたちの人生は地球の1千万分の1です。地球人生を1メートルとしたら人間はたったの0.0001ミリです。なんと短いことか。

泣き虫のわたくしが、この作品を最後までみても、泣きませんでした。
ラストはハッピーエンド?でしたが、なんだか不完全燃焼でした。
東京が一年中、梅雨みたいになってしまったわけでしょう? 家中カビだらけになるし、日照不足や作付面積の低下で野菜や肉などの生鮮食料品は高騰しているはずだし、住める土地が減るので土地も高騰し、住居や職場を失った人で街中あふれかえっているはずです。あんなふうに数年で平和に事態が推移しているはずはありません。首都圏が壊滅しているのですから、日本は大混乱だとおもいます。

ブルーレイが出ても買わないとおもいます。
ネットで見ればいいかな、と。

あと、天気の子は2020年1月公開中なので、全篇を公開しているYouTubeは違法です。視聴なさらないことをお勧めします。