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大分空港のソラシド エアで、乗客がCAさんの背中を叩いた

大分空港発羽田行きのソラシド エアで、搭乗中の男性客がCAさんの背中を叩き、警察を呼ばれ、出発が40分も遅れたそうです。
この男性客は、搭乗中に、通路にいたCAさんがじゃまだったため、背中を叩いたのだと想像できます。
ソラシドもLCCだから、機材はたぶんA320じゃないでしょうか。
だとすると、左右三席、中央に通路という構成です。
わたくしがジェットスターに搭乗するとき、確かに通路にCAさんが点在していて、正直申し上げてじゃまだとおもったことがございます。A320の狭い中央通路にCAさんが数名立っていらっしゃいます。それはお客様へのご案内のためです。わたくしはだいたい、最初に乗り込めるグループなので、ほとんど乗客のいない状態で搭乗するので、通路をどんどん奥に進んで行きます。途中で遭遇するCAさんは、たいてい脇のシートによけてくださります。CAさんは業務上、そこにいらっしゃるので、あえて「ちょっとじゃまよ!どきなさいよ!」などと怒鳴ったりはしません。また、通路上で荷物を上の収納スペースに入れようとして流れを止めている乗客に対しても、蹴りを入れたりはしません。ほんとうはしたいけれど。大人だからがまん。あまりにも長時間、流れをストップしている乗客に対してはCAさんがやんわりと注意してくださりますが。CAさんにしても、時間までに搭乗を終えないといけないので、見過ごすわけにはいかないのでしょうが。
想像ですが、この事件の乗客は、通路を歩いていたらほかの乗客でごった返していた状況で、CAさんがよけるによけられずちょっち渋滞していたとき、がまんできずに叩いてしまったのでしょうね。CAさんを叩くというのは自分が客だという意識が働いていたとおもわれます。つまり客だからなにをしても許されるだろうという認識です。お客様は神様です、という昭和の思想をいまだに引きずっているわけです。
いまでは、世界中の共通認識として、お客と商売人の立場は同等です。お客だからえらいわけではありません。
それがわからないから、異常なクレームをつけて、相手を土下座させたりするのでしょう。
あなたはいまお客かもしれませんが、立場を変えれば、あなたがクレームをつけられかもしれないのですよ。
中島みゆきさんの古い歌に「狼になりたい」というのがありました。
夜更けの吉野家に入ったひとが店員さんから「いらっしゃいませ」といわれたけれど、お互い様かもしれないよね。昼間会ったらこっちが「いらっしゃいませ」といってるかもしれないよね。というような内容だったとおもいます。この世は、王さまでもない限り、働く人たちはみんないっしょ。お金を払うから、客だから偉いなんてことはありません。立場が違えば、じぶんだってお金を払ってもらって「ありがとうございました」と頭を下げなければならないはずだから。そうでしょう? ほんの一瞬、お金を払うから偉くなったような気になってはいけません。王さまではない限り、あなただってぺこぺこする瞬間はあるはずなのだから。勘違いしているひとがほんとうに多すぎる。
だからといって、サービスを提供する側は、客は対等なのだから威張ってもいいというわけじゃありませんからね。誤解しないでください。
サービスを提供する側はそれなりの対価をいただいているのだから、横柄な対応をしていいわけではありません。
ほんとうに、その点だけは誤解してほしくありません。
お客さんとは対等ではあるけれど、サービスはサービスとして提供しなければなりません。それ相応の対価をいただいているわけですから。
そしてお客も過剰なサービスを求めたりしてはいけません。ましてやじぶんが王さまになったような気分で、威張り散らしてはいけません。
そういうことです。
お互いに同じ立場だとおもえば、もっと角が立たない世の中になるのに。