なのはなテレビ

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原発ジプシーを読んで

30年ほど前に発刊された「原発ジプシー」という本。
ことしの春に起こった大震災そして福島核発電所事故がなければ、たぶん読むこともありませんでした。
すこしずつ読んでて、やっと読了。

 このままではやがて必ずや訪れるにちがいない昏く重く冷え冷えとした明日への、その確かな予感におののきながらこの跋文を書き終えねばならないことに、胸の奥底がぎりぎりと絞めあげられるような、そんな言い知れぬ<痛み>を私は覚えずにはいられません。
 いや、「私は」ではなく「私たちは」というべきでしょう。

1984年文庫版あとがき)

著者の堀江邦夫さんが27年も前に書いたこの文章が、現実のものになってしまったいま、それでもなお核発電所を作ろう、動かそう、とするひとがいる日本。
政権がかわっても、おなじなのは、どれだけお金や利権というものが「おいしい」ものなのか、つくづくとわかるわ。だれだって現世利益を求めますよね。それが弱い人間の姿。

原発ジプシー 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録

原発ジプシー 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録