カネミ油症事件

年末で忙しいこの時期、つけたままだったテレビがドキュメンタリーを放送し始めました。最初は家事のあいまにちらちら見てるだけだったの。でも、これが「カネミ油症事件」のいまを扱った番組だと知って、テレビの前に座り込んで見てしまいました。

カネミ油症事件についてウィキペディアの記事はこちらから。

いまから約40年前に起こった、企業の製造ミスによる健康被害、その後の公害裁判などにも通じる先鞭をつけたのが「カネミ油症事件」です。公害というよりは製造責任と被害者への補償を問う事件で、いまもなお未解決な部分が残されています。
食用油の製造工程で、配管ミスによりPCBが混入しました。油は加熱して使うのがふつうですが、その結果PCBは猛毒のPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)に変成してしまいました。これはダイオキシンの一種で、青酸カリやサリンよりもはるかに毒性が強いものなのだそうです。
知らずに食べたひとたちは、肌の異常や手足のしびれなどの症状に見舞われ、いまだにその症状が続いているのだそうです。行政や企業側は被害者に対して、毎月数万円かかる治療費を負担していますが、その患者を認定する方法がいかにも役所的です。体内に残留している毒物の濃度が何パーセントかを調べて、基準に満たないひとは切り捨てているのです。基準に満たないからといって症状が出ていないわけじゃありません。それは個人個人によって出るひとも、出ないひともいるわけで、現につらい症状が出ているにもかかわらず、基準値以下だから患者として認定しないというのは、血も涙もない処遇です。

カネミ油症事件のことは教科書で読んだことがあったかもしれませんが、正直にいってほとんど知らないことばかりでした。食べるものに毒がはいっているなんて… 当時、体にいいからといってこどもさんに食べさせてしまった親御さんのインタビューを見ましたが、とても後悔なさってて、わたしまでつらい気持ちになりました。あのとき食べさせなければよかったと悔いていらっしゃいました。でも、わたしが瑠璃に食べさせるごはんのひとつひとつに、毒がはいっているかいないかなんて、わかりません。